代表取締役の庄子と取締役の田村が ACT-X という国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が運営する若手研究者を対象とした研究支援プログラムにそれぞれ採択されました。庄子は「次世代AIを築く数理・情報科学の革新」という研究領域、田村は「AI共生社会を拓くサイバーインフラストラクチャ」という研究領域で採択されました。それぞれ、128件中30件の採択、47件中11件の採択、という倍率約4倍の狭き門でしたが、なんとか通すことができました。自身で研究費を獲得するという初めての経験であるため、これから頑張っていきたいと思っています。
<庄子> 研究課題名:時空間データの理解と検索のためのマルチモーダル AI

都市空間における人々の移動データとは、様々な事象が絡み合う複雑なデータであり、分析には専門的知識と豊富な経験が要求されます。 そのため、研究者は目的に合わせたデータのモデル化を行い、クラスタリングや可視化を通してデータの意味を言語化し、社会課題解決に当たります。 しかし、データの意味を解釈できたとしても、そこにモデリング結果とのインターフェースを作ることまではしません。 つまり、これは非研究者がモデルを理解できず、活用できないということを意味します。 結果、人口密度を算出したり、OD分析をしたりと、表面的な分析による限られた問題解決にしか繋がらないという現実があります。 それに対し、近年自然言語を通して誰もが画像や音声などを生成・検索・分類可能な AI が登場しました。 言語を通したデータの利活用というこのパラダイムシフトが、時空間データの研究分野にも、必要だと私は考えています。 そこで本研究では、自然言語を介した移動データ理解のため、移動データと自然言語のマルチモーダルAI(MobAI)を開発します。 MobAIは、分析者の移動データに対する意味理解を支援し、非分析者の移動データ利活用を促進するものです。 これまで障壁だった移動データ分析の難解さと企業間データ共有のプライバシー問題を解決し、都市計画や商業戦略の策定など、様々な分野でのデータ駆動型意思決定を支援することを目指します。

<田村> 研究課題名:共通潜在空間を介したマルチモーダル都市データの統合的な活用
都市における各エリアは、位置している建物や周囲の風景、訪問する人々の移動傾向など多様な特徴を内包しており、出店戦略や都市計画の際にはそのエリアの多様な特徴を考慮する必要があります。 一方、都市ではセンサやモバイル端末を通して様々な種類のデータの蓄積が進んでいます。 しかしこれらのデータは単体で使われることが多く、異なる種類のデータの間にある関係性のモデル化は不足しています。 本研究では、異なる種類のデータを共通の潜在空間にマッピングすることで、データ間の検索や変換を行います。 これによって、多様なデータを通じたエリアの多様な側面の分析を可能にし、出店戦略や都市計画への活用を目指します。

参考
庄子の研究領域:https://www.jst.go.jp/kisoken/act-x/research_area/bunya2023-1.html
田村の研究領域:https://www.jst.go.jp/kisoken/act-x/research_area/bunya2024-2.html
ACT-Xとは:https://blog.phd-engine.net/?p=2358
