オルニスは、都市で行う施策について、「やったらどうなるか」をデジタル上で事前に検証できる都市シミュレータを開発中です。都市計画やマーケティング戦略などは、一度実行すると後戻りができない一方で、現実世界では十分な試行錯誤ができません。そこで、失敗できない意思決定を、デジタル上の実験として何度でも試せる状態にする、というのが我々のコンセプトです。

位置情報データの2つの大きな課題
1つ目は、既存の多くのツールが「過去どこに人がいたか」を示すに留まっている点。本当に知りたいのは「施策を打つと、人の流れがどう変わるのか」という未来の予測のはずです。
2つ目はプライバシー規制。GDPRや個人情報保護法により、位置情報の収集や活用が大きく制限されているという現状があります。
結果として、データのポテンシャルを最大限発揮できないまま、高額な施策を打たなければいけいないという現実があります。
都市シミュレータという解法
そこでオルニスは、まるでゲームのように、デジタル都市空間上で様々な施策を試せる「実験室」を開発します。これは単なる地図ではありません。この中には「エージェント」が住んでおり、その場の状況に合わせて「人間らしい選択」を行います。また、「なぜそこへ行ったのか?」という理由を直接エージェントに聞くことも可能になり、容易な効果検証を実現します。そして重要なのは、実在しない人間の移動を扱うため、個人情報の侵害リスクを下げられる点です。


事前検証による意思決定支援
オルニスが提供する価値は、事前に検証した上で、巨額投資の意思決定を行えるということです。
- 小売:「ここに新店舗を出したらどうなるか」を、訪問者数や売上の観点から事前に試算可能。
- 交通分野:ダイヤ改正により、混雑にどう影響するかを事前に確認。
- 行政:再開発の経済波及、人流抑制策の評価。
- エネルギー分野:EVが普及した際の電力需要を予測し、充電設備の配置最適化。
現実では試しにくい施策を “試行錯誤”できるようにします。
実現可能性
オルニスは、すでにこれを作るための技術的な土台を持っています。具体的には、日米で特許取得済みの技術をベースにした「人流生成エンジン」をすでに開発しており、学術界でも評価されています。そのため、オルニスでは次に、人間の記憶や社会性を模倣する技術に基づき、状況に合わせた意思決定を下すためのエンジンを開発します。最後に、これら2つのエンジンを統合し、人間らしい行動を行うエージェントを作成していきます。

デジタル上で再現した名古屋市において「人・車・電車・バス」が移動する様子を再現

